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地籍図で探る古墳の姿(尾張編)

■地籍図で探る古墳の姿(尾張編)(著者/伊藤秋男 定価2,625円)

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【2010年6月3日(木)読売新聞朝刊】
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地籍図で探る古墳の姿(尾張編)―塚・古墳データ一覧― 伊藤秋男著 人間社刊
 南山大学名誉教授の著者は古墳を中心にした東アジア考古学の研究者で、本書は同大学学術叢書の1冊だ。ページをめくると、まず意匠に富んだ森上村(現・愛知県稲沢市)の地籍図に引きつけられる。伊藤さんが地籍図を初めて目にしたのは二十数年前。愛知県教委の歴史調査で同県公文書館を訪れ、どこの村のものだったか、6畳大ほどの原本を目の当たりにした。「色鮮やかな二本がを見ているような思いだった」と振り返る。
 地籍図は1880年代に全国の村単位で作られた。尾張地方では1258村のうち956村の図が残っており、伊藤さんは地籍図に「塚」と記された場所がたくさんあることに気づいた。この中に未知の古墳があるのではないか。古墳情報を集め直す中で、地籍図のすべての塚に当ってみることにした。3年ほどかけて実際に足を運び、その成果を1冊にまとめた。現場写真と地籍図がふんだんに使われているのが魅力的だ。尾張の古墳研究の集大成であることは言うまでもない。(穴田英)


【2010年5月13日(木)中日新聞】
地籍図で探る古墳の姿(尾張編)
人、自然の営み一日で―伊藤秋男さん著―
 南山大学名誉教授の伊藤秋男さんが、地籍図から古墳(塚)の存在を検証し、詳細な資料で分かりやすく解説した考古学書。
 地籍図とは、明治時代に国の命令で各府県が作った地籍帳(土地台帳)に付属する地図のこと。田畑や神社など細かい地目が書かれ、道や河川の幅も正確に記載されており、人間と自然の営みの歴史が見て取れる貴重な資料だ。
 終り九百五十二村分の地籍図に「塚」「ツカ」「貝塚」等の表記があるものは五百十九枚に及んだ。本書では実地調査した古墳が地籍図でどう表現されているかを見るとともに「塚とは何か」という意味付けを探った。巻末には市町村別地籍図情報も収録。


【平成22年6月3日 読売新聞朝刊】

地籍を元に道の古墳へ

 南山大学名誉教授の著者は古墳を中心にした東アジア考古学の研究者で、本書は同大学学術叢書の一冊だ。ページをめくると、まず意匠に富んだ森上村(現・愛知県稲沢市)の地籍図に引きつけられる。伊藤さんが地籍図を初めて目にしたのは二十数年前。愛知県教委の歴史調査で同県公文書館を訪れ、どこの村のものだったか、6畳大ほどの原本を目の当たりにした。「色鮮やかな日本画を見ているような思いだった」と振り返る。
 地籍図は1880年代に全国の村単位で作られた。尾張地方では1258村のうち965村の図が残っており、伊藤さんは地籍図に「塚」と記された場所がたくさんあることに気づいた。この中に道の古墳があるのではないか。古墳情報を集め直す中で、地籍図のすべての塚に当たってみることにした。3年ほどかけて実際に足を運び、その成果を1冊にまとめた。現場写真と地籍図がふんだんに使われているのが魅力的だ。尾張の古墳研究の集大成であることは言うまでもない。(穴田英)

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