写真からよみがえる
ふるさとの100年の歩み
大分県──大分市
世界遺産、日本遺産の認定や文化財の指定により、伝統文化や歴史的建造物などの保存、活用が盛んになっている。これらは行政がその価値を学術的、芸術的観点から審査、評価する、いわばトップダウンの考え方から生まれる遺産である。一方で、本書に収録されている写真には、その地域に生まれ、暮らしを紡いできた人びとが守り伝えてきた風景や生活が写っている。市井の思いがつくり出す「歴史遺産」と言える。
トキハデパートの屋上遊園地、白鳥の泳ぐ府内城の堀、商店街の七夕祭り、パルコから見下ろせた大分駅前広場、海水浴に行った日吉原海岸、寝台列車の旅、小学校の運動会、盆踊り、稚児行列、自宅での結婚式──。多くの市民からの2000枚を超える応募を受け、選ばれた570枚の写真は、まさに地域の歴史遺産である。そこに写る人や風景、風俗は、撮影者が無意識にカメラを向けたものであっても、喜びや悲しみ、時には痛みといった表情や感情を伴ってフィルムに焼き付けられる。鮮明な日常の印象が消えてしまっても、一枚の写真は何十年かを経て、当時の記憶を強く呼び起こす。
〈監修〉
村上博秋(ムラカミヒロアキ)大分県先哲史料館館長
長野浩典(ナガノヒロノリ)郷土史研究家、作家
〈執筆〉
大津 祐司 (オオツユウジ)大分県立先哲史料館 元館長
岡村 暢哉 (オカムラノブチカ)大分市美術館 参事
串間 聖剛 (クシママサヨシ)大分市教育員会文化財課 主査
小屋 良樹 (コヤヨシキ)大分県立歴史博物館 企画普及課長
軸丸 浩 (ジクマルヒロシ)大分東明高等学校 元教諭
曽我 俊裕 (ソガトシヒロ)大分市美術館 主任
高見 彰彦 (タカミアキヒコ)鉄道史愛好家
中西 武尚 (ナカニシタケヒサ)大分市教育員会文化財課 参事補
松原 勝也 (マツバラカツヤ)大分県立先哲史料館 上席主幹研究員
間所 瑛史 (マドコロアキフミ)大分県立歴史博物館 学芸員
森本 卓哉 (モリモトタクヤ)大分県中部保健所 所長
山田 哲也 (ヤマダテツヤ)大分県教育庁文化課 副主幹
判 型 A4判、上製本
頁 数 256頁(カラーページ16頁)
発売日 2026年8月21日
本体価格 9,082円+税
ISBN 978-4-911023-27-3
■目次■
カラー写真で見る 大分市のすがた
巻頭言
第Ⅰ部
1 戦前の風景
特集◆ 陸軍造兵廠
2 戦後復興~高度経済成長期
特集◆ 思い出の海水浴場
3 昭和から平成へ
第Ⅱ部
4 交通網の発達
特集◆ 栄光の寝台特急(ブルートレイン)
5 身近なできごと
6 スナップから見た世相と風俗
特集◆ 笑顔の子どもたち
特集◆ 買い物して、遊んで、食べてトキハ
7 祭りと伝統行事
8 戦後の教育
特集◆ 郷土絵葉書の歴史












