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藤井達吉研究資料集成 しこくささきぬ


「一書書き度きものにて候 芸術と批評論にて候
無自かくのバタクサ野郎共に一本奉らんとおもひ候」
(昭和31年7月6日)


近代工芸に大きな足跡を残しながらも、未解明の部分が多い芸術家・藤井達吉に新たな角度から光をあてた研究資料集成。本書の著者は、達吉の出身地碧南における理解者であり、喜寿の記念に刊行した歌集『くさまくら』の編者でもあった石川利一の孫にあたる。

「おさえきれない愚痴をいはせて頂きます
——甘んじて犬死にをしよふ  一切空」
(昭和31年9月5日)


第一章では、達吉晩年の十数年間に、親交のあった利一に宛てた手紙62通を読みやすく翻刻し、時代背景などを交えた解説を加えて紹介しています。


「けふや死なめあすや死なめとおもへども老姉あわれ命たもてる」


信頼できる故郷の理解者に向けて、日々の暮らしのありさまを記し、感情をストレートに吐露した手紙群は読むに趣き深く、また、達吉の人物や芸術観を理解するうえでのたいへん貴重な資料でもあります。


「あゝわれ老ひたりにて候」(昭和32年2月5日)


さらに、碧南で発行されていた俳誌『アヲミ』に提供した表紙絵を第二章で、地元との関係が深い10作品を第三章で取り上げ、わかりやすい解説とともに紹介しています。


「只々静寂として何の目的もなく思ふがまゝ尓作をして見たいそれ丈けです」
(昭和37年12月29日)


碧南で生まれ育ち石川利一の孫にあたる著者が、藤井達吉と故郷との関連において手紙や作品を研究し、それを積み重ねることによって、今まで一般には知られることのなかった、達吉のあるがままの姿を浮かび上がらせた一冊です。

※本書のタイトルは「醜草(しこくさ) 咲(さ)きぬ」で、「しこくさ」は、達吉の次の歌からとっています。

誰がために  さくにはあらでしこくさの
さくへくさきて ちりゆくものを




〈著者〉
石川 博章(いしかわ ひろあき)


判 型  四六判
頁 数   280頁
発売日  2017年2月8日 
本体価格 1800円+税 
ISBN  978-4-908627-09-5

藤井達吉研究資料集成 しこくささきぬ

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1,944円 (税込)

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主な内容

第一章 〈翻刻〉藤井達吉の手紙――石川利一にあてた六十二通――
  一.はじめに
  二.藤井達吉の手紙「一」〜「六十二」
  三.おわりに
第二章 藤井達吉と『アヲミ』――表紙絵を中心として――
  一.はじめに
  二.俳誌『アヲミ』について
  三.達吉と『アヲミ』の出会い
  四.達吉の表紙絵
第三章 藤井達吉作品渉猟(雑誌記事採録)
  一.扇面流し
  二.無題(木版魚図『アヲミ』大正十五年一月号表紙)
  三.傘松供養の歌
  四.高浜虚子短冊貼交屏風
  五.彫入 紋皿 五客
  六.碧南市史第一巻の装丁原画
  七.日本美術院展出品作の絵葉書三枚
  八.芝川氏のためのクッションの下絵
  九.鉛打出花瓶・鋳銅花瓶
  十.芝川照吉のための年賀状


著者略歴
石川博章
1962年愛知県碧南市生まれ。愛知教育大学卒業、同大学大学院修了。現在は愛知学泉短期大学教授、愛知教育大学非常勤講師。専門は保育造形と図画工作、及び立体制作。主な著作に『幼児造形の研究 保育内容「造形表現」』『すべての感覚を駆使してわかる乳幼児の造形表現』『子どもの表現力をグングン引き出す造形活動ハンドブック』(いずれも共著)などがある。制作活動では、個展・グループ展等多数。ライフワークとして藤井達吉研究に取り組む。茶道は武者小路千家の尾茗会に属し、家元後嗣千宗屋若宗匠から教えを受けている。

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